しば漬け・京のお漬けもの処 〒601-1241 京都市左京区大原三千院道 TEL:075-744-4893 FAX:075-744-3022

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新漬けのしば漬け(赤志ば)についての御説明など。

2013 年 8 月 13 日

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<2013年 8月14日 記載>

一昨日、本年度のしば漬けの仕込み作業が終わりました。

漬け込みが終わった直後の熟成蔵は樽が所狭しと並び、圧巻の見応え。

それと同時に今年もひとまず無事漬けられたという安堵で気持ちがいっぱいになります。

 

赤紫蘇と茄子の旬が合う、7月~8月のお盆までが毎年当店の仕込みの時期。

 

秋茄子の方が旨いという方もいらっしゃいますが、お盆を過ぎると赤紫蘇たちは花を付ける

準備に入り、葉の状態がだんだんと衰えていきますのでベストの状態とはいえません。

しば漬け作りは前年10月下旬の赤紫蘇の種の採取からはじまり、地道にコツコツと赤紫蘇の

栽培をして、最後は一気に短い期間で漬け上げてこそ良いしば漬けとなります。

本年度は茄子の入荷状況は順調、赤紫蘇は序盤は低温と水不足と苦戦をしましたが、

成長が遅かった分最後まで一番良い状態で刈り取ることが出来ました。

今年仕込んだ「赤志ば」は例年にも増して特に美味しく漬け上がるかもしれませんね!

 

さて、先日よりの多数のご注文で昨年漬け込んだ赤志ばが完売してしまい、現在は今年の初樽の

比較的熟成が進んだものを新漬としてご提供していますが、ここで赤志ばと新漬の違いについて

詳しく説明させていただきます。

 

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・赤志ば(通常品)

7月~8月上旬に漬け込んだしば漬けは、約2ヶ月以上の熟成期間を経て、赤志ばとなります。

2ヶ月以上経つ事により、乳酸菌の発酵 が落ち着き熟成した味わいを醸しだします。

夏場に仕込んだ赤志ばを、次年度のしば漬けが熟成するまで必要な分だけ樽出ししながら販売しております。

赤紫蘇と茄子の色素が乳酸発酵により発色、熟成し、落ち着いた色合い。

しば漬けの特徴である酸味は、比較的まろやか。

フルーティーな酸味と表現される方もいらっしゃいます。

 

※例年ですと通年で御利用いただけるのですが、本年度はご注文が多く7月末にて完売となりました。

※次回は今年のしば漬けが熟成する10月からの販売となります。

 

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・赤志ば(新漬)

漬け込みから2週間以上経ったしば漬けを樽出ししたもの。

通常品に比べ、浅めの漬け上がりとなっています。

色目がとても鮮やか。 ※空気に触れると色が濃く変わっていきますが品質に問題ございません。

熟成期間が短い事から、若々しい酸味を有し赤紫蘇の香りが強い。

乳酸発酵が活性化している状態での出荷ですので、賞味期限は冷蔵6日と短めに設定しています。

常温で保存すると、発酵の進みが速くなり袋が大きく膨張しますので,必ず冷蔵にて保管ください。

7月中旬~9月末頃までの期間限定品、京都の夏の彩りのひとつです。

10月を過ぎると発酵が安定してまいりますので、通常品としての販売となります。

 

※赤志ば、赤志ば(新漬)について、当店では、ボイル等殺菌を行なわず、
樽出しそのままに乳酸菌が活性しているものを販売しております。

 

以上、ざっくりとですが通常品の赤志ばと新漬の赤志ばの違いについておわかりいただけたでしょうか。

 

同じしば漬けでも熟成期間で特徴が違っています。

 

年月を経て得るものと、若いときにしか無いもの。

どちらが良いというわけではなく、それぞれの個性。

 

よく同じ例としてウィスキーやワインを個人的に挙げますが、人間も同じかもしれませんね。

 

機会がございましたら、是非どちらも召し上がってみてくださいませ!

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左:赤志ば(通常品)
右:赤志ば(新漬) 新漬シールと緑のひもが特徴です。

(販売ページはこちらよりお進みください→新漬赤志ば赤志ば

 

ちなみに赤紫蘇の代わりに青紫蘇を使用した「青志ば」「きゅうり入り青志ば」も個性的です。

こちらの説明はまたの機会にさせていただきますね!

 

伝統のしば漬け、手造りの京漬物 ~京都大原 志ば久(しばきゅう)~ 久保 統

この投稿は 2013 年 8 月 13 日 火曜日 1:52 PM に 店舗からの御連絡, 漬物造り カテゴリーに公開されました。 この投稿へのコメントは RSS 2.0 フィードで購読することができます。 現在コメント、トラックバックともに受け付けておりません。

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