紫蘇畑 育成日記
志ば漬や梅干しに欠かせない赤紫蘇、香りつけに欠かせない青紫蘇。
志ば久では、自家農園にて栽培しております。
種まきから植え替え、収穫、種の採取。
香り高い紫蘇を育てる事は、良い品質の「志ば漬」や「梅干し」を造ることに繋がります。
〜4月29日〜
この時期しっかりとした紫蘇苗に育てるために「間引き」
作業をマメに行なわないとなりません。間隔を空けることで、
軸のしっかりとした一人前の紫蘇苗になります。
地道な作業ですが、いい紫蘇苗を作るには欠かせない大切な
作業のひとつです。
〜5月13日〜
連休が明けると、紫蘇苗の植え替え作業を行います。
紫蘇苗にとってひとり立ちの時期の到来。
一本ずつ丁寧に根を出来るだけ残した状態でそっと抜いて、
広い畑へ植え替えます。
手植え作業は腰を曲げて行う厳しい仕事ですが、土の深さや
被せ方を手加減しながら行う重要な作業となります。
“いい紫蘇に育ちますように!”
気持ちを込めることで、香り良い紫蘇に育ってくれるような
気がします。
5月後半まで紫蘇植え作業は続きます。
〜5月20日〜
紫蘇を植えておよそ1週間。
植えた直後、少し元気がなかった苗も新しい根を張りだして、
土の養分を吸いシャキッ伸びてきました。
次の雨が降ると、一気に枝を伸ばしはじめます。
ちゃんとひとり立ちしてくれました。
〜6月中旬〜
ひとり立ちの苗を取った後の苗床には、集団生活の紫蘇たちが
たくさん残っています。赤紫蘇と青紫蘇の苗床、色のコントラスト
がなかなか綺麗ですね。
この紫蘇たちも、志ば久にとっては欠かせない主人公のひとりです。
おしくらまんじゅう状態で伸びたので、葉は小さく、軸は細いのですが
そのため柔らかい葉が収穫出来ます。
赤紫蘇は“紫蘇梅干し”に、青紫蘇は“浅漬”の香りつけ用に塩漬に
して保存します。特に“梅干し”を漬けるとき、惜しまずふんだんに
赤紫蘇を入れることが出来るのは、紫蘇農家?ならではの特典ですね。
香り高くてどこか懐かしい梅干し、この赤紫蘇なしでは為し得ません。
苗床に残った赤紫蘇は6月中旬頃、梅干しを漬ける際に使用します。
柔らかくて、とてもいい香りといい鮮やかな色彩を出してくれます。
〜6月22日〜
畑の紫蘇たち、ずいぶんと大きくなりました。
葉を大きく広げ、少しでも太陽の光を浴びようとしています。
夕暮れから朝にかけて、気温が低くなると葉をすぼめて、
いい天気になると精一杯葉を広げる様は、
見ていて“生きて日々頑張ってるなぁ”
と実感、少し励まされてしまいます。
紫蘇が成長すると、雑草たちも隙間から日々成長してしまいます。出来る限り農薬は使わず、ひと畝(うね)ごとに「管理機」と呼ばれる機械を使い土を混ぜ返し、雑草の成長を抑制することがこの時期大切な作業となります。
〜7月24日〜
7月中旬より、志ば漬の漬け込みが本格化します。
一枚ずつ手作業での収穫は大変な作業ですが、良い志ば漬を造るためには欠かせない作業です。
良質の紫蘇が収穫出来たおかげで、
いい志ば漬造りが出来ます。
また青紫蘇は、塩漬作業をして保存します。
特に大きい葉は「おにぎり用」
中ぐらいの葉は「らっきょう巻き用」
そのた「青しその里」や「きゅうりのしば漬(朝霧)」等の原料として使用しています。